コント「父」

父と息子。

父「なあー、しょうたはクリスマス、サンタさんになにがもらいたい?」
子「サンタさんにしか教えない!」
父「そっかあ、じゃああれだ、手紙書くか、サンタさんに」
子「書かない!」
父「どうして」
子「思っただけでサンタさんには伝わるから!」
子「だってさ、字が書けなかったころもね、サンタさん来たもん」
父「そうかー」

 

沈黙

 

父「で、なにがほしいんだ、クリスマス」
子「教えない!」
父「コロッケか? コロッケだろう」
子「ちがうよ」
父「コロッケ、バツと」
メモしている。
子「あ! ずるい、そうやって万物を問いかけるつもりでしょ!」
父「ははは、そんなわけないだろう。しょうたは、二酸化ケイ素は好きか?」
子「先が長すぎるよ。もっと僕の好みとかから寄せていったらいいでしょ、サンタさんより先に知りたいならさあ」
父「お前の好み?」
子「うん」
父「うーん」
子「当てられたらすごいよ。さすがパパだ」
父「自転車か」
子「ブー」
父「イの67番か」
子「ちがうよ、なにそれ」
父「父さん昔、なくしちゃったんだ。イの67番」